バイト≧恋人≦バイト

 

恋人と付き合い始めた頃の俺のバイトのスケジュール。

月曜…午後6時〜9時までパン屋 

火曜…午後6時〜9時までパン屋

水曜…午後5時〜9時までパン屋

木曜…午後5時〜9時までパン屋

金曜…7時〜10時までカテキョ

土曜…8時〜11時までカテキョ

日曜…お休み

 

「あ、高永さん、今日家に泊まりに来ませんか?」

「あ、ごめん!今からバイトあるの。また今度でもいい?」

すると悲しそうに「…わかりました」と電話が切れた。

俺だって健太くんと一緒にいたいし、恋人らしい事、したいよ。

でもね、夏休みって大学生にとっては稼ぎ時なんだよ!!

 

「…高永ちゃん、ちゃんと恋人君の事相手にしてあげてる?」

パン屋でバイトをしてると、ゼミ仲間の羽田奈那子が遊びに来た。

「何だよ奈那ちゃん、冷やかしなら禁止ですよ。」

彼女は同じゼミ仲間の作田秀雄の恋人であり、女の割りにには自己主張が大きい。

性格だけ見てれば男なのに、たまに見せる女の子らしい一面にはクラっと来る。

そんな彼女は俺ご指名してカフェオレを運ばせた。

「ありがと。見てればわかるわよ。高永ちゃん、全然恋人といないんだもん。

ちゃんとしなきゃ、捨てられるぞ。」

っと言われても、バイトがあって……

「調べものがあるみたいだから、大学の図書館に通ってるみいたいだけど、女達が黙ってないったらありゃしない。

まぁ断ってるみたいだけど。夏休みに入ってから彼、一人っぼちじゃない?」

そう言われると、そうかも…。

俺、健太くんが初めての恋人で、本当はどうしたらいいのかよくわかんない。

もっと一緒にいたいんだけどお互いの時間が合わないって言うか…

「彼ならすぐに、恋人ができるわよ。」

この言葉が俺の心に撃墜した。

 

 

ピンポーン。

丁度風呂上り、家のチャイムがなった。

「はーーい。」

ティーシャツに短パン姿で髪をタオルで拭いてる姿で出てみると、

「…こんにちは」

「………」

健太くんであった。

「どしたの?」

ムスっとした表情を崩さずに暑いのに両手をズボンのポケットに入れて。

「上がってもいいですか…?」

「あ、どうぞどうぞ。」

「おじゃまします。」

何か変だなぁと思いながらも正直に嬉しい。

こうして会いにきてくれるだけでも、何か恋人って感じがする。

いや、恋人なんだけど。

タオルを首にかけ、小さなリビングにたたずむ健太くんに近づく。

「高永さんは、今日もバイトなんですか?」

「ん〜何か友達が変わってくれって言うから、今日は13時からバイト、かな。」

すると恨めしそうに俺を見て、俺を押し倒した。

押し倒されたのに何故か俺は健太くんの上に倒れてて。

心臓の音が大きく聞こえてきた。

「け、健太くん…??」

「バイトと俺、どっちが大事なんですか…」

「え?」

思わず聞き慣れないセリフに驚いてしまい、健太くんの顔を覗き込んでしまった。


…か、かわいいぃぃ〜〜!!

だってあのキリっとした健太くんが、顔を赤らめてすねてるんだよ!

「ふふ…。」

「何が可笑しいんですか。」

「健太くん、が可愛い。」

「で、どっちが」

「大事なのはそりゃ健太くんに決まってるでしょ。でもね、やっぱ健太くんと色んなとこ行きたいし、遊びたいからお金もいるんだよね。」

「お金も大事だけど、俺…寂しい…」

どうしよう…すっごくドキドキしてるよ、俺。

俺は携帯を取り出してバイト先へ電話をした。

「あ、もしもし。高永です。今日の代打の件、すいませんけど急に無理になりまして…」

何とか話をつけ、携帯の電源をOFFにする。

「今日は、一緒にいようね。」

「…はい!」

意外にも先に痺れを切らしたのは健太くんだったのである。

やっぱりバイトよりも、恋人と過ごす時間のが大事だし貴重だもんね。

 

                END

 

**あとがき**
納得のいかない作品になりました。
時間があれば書き直したいです(><)