Love in the afternoon.
「…今何時…」
気だるい日曜日。
朝の陽の光で友行は目がウッスラと覚めた。
傍らには気持ち良さそうに眠る恋人の姿。
恋人の頬をツンツンと軽く触り、起こさないように頭上の時計を見ようと体勢を変えた。
手を差し伸べ、いつもの場所にある時計をとった…はずだった。
そこには、何もなく、ベッドの下の方に時計は転がっていたのだ。
「…時計……いっか…」
身体が重く、だるい事もあり、ベッドから立ち上がりたくはなかった。
「…どしたの、高永さん…」
いつの間にか健太も軽く目を覚まし、友行を自分の方へ引き寄せた。
健太は今まで身体だけの付き合いの人はたくさんいたけど、ベッドの中までベッタリなんて事はなかった。
し終わったらし終わったらで、後始末をして帰りは途中まで送る。
泊まらせるなんてメンドクサイ事、一切しなかった。
なのに、高永友行と言う人に出会ってからは少しずつ、自分の中が変化していっているのを、自身は気づいていた。
俺って、気づかないだけでこの人にかなり惚れてるな、なんて思わせるほどである。
「高永さん…」
「…何」
声がかすれて、まだ余韻も残っているのか返事に少し間があった。
「昼ごはん、どうします?」
「んー。何か作ろっか?それともどっか行く?」
本当は時計で時間を確かめたわけでもないのに、陽の上がり具合から何となく昼と決め付けた。
まぁ、日曜日なんだし、時間はまだまだあるからイイとして。
「…俺、高永さんが食べたい。」
「んーー。」
軽く聞き流していた友行も、これには反応した。
「けっ、健太くん!?」
フトンから飛び起き、抗議しようと思ったけど一足遅かった。
ほぼ同時に起き上がった健太はベッドの上に座り、友行の手の甲にキスを落とした。
「高永さんなら、毎日三食でも大丈夫なんだけどな…」
王子様のような微笑に行為。
悩殺なレインヴォ―ヴォイス。これでお願いされたらNOとは言えない。
多少、免疫がついたと思っていた友行であったがすぐに声が出なくなってしまった。
健太がこれから美味しくお食事を頂こうとした時、友行の携帯電話が音を上げた。
「ちょ、ちょっと待って…健太くん…はい、もしもし。」
『友行さん!今日のカテキョはどうなってんのぉぉぉ!!」
「え!憲太くん!今日って…あっもしかして今二時!?」
携帯電話を少し耳から離して、機能についてる時計で時間を見る。
『今二時二十分!いつもは土曜だけど昨日は俺が無理だったから、今日の二時に変更したじゃん!
来ないんなら彼女とイチャイチャするぞぉ!!」
『それはダメ!今から行くから、彼女呼んじゃダメですよ!」
友行は健太を放りっぱなしにし、大急ぎでベッドの周りに散らかってる衣類を寄せ集めた。
「健太くん、ごめん!カテキョ忘れた!俺行くからね。また明日!」
さて、今までの甘い雰囲気は一体どこへやら…
一人、ベッドの上に取り残された健太の昼下がりは、まだ始まったばかりである。
END
**あとがき**
…これはもう、ワンパターンですね(苦笑)健太、ごめん。
しかもこれは心理学の時間にかき上げた作品で、ほぼ手入れなしでUPいたしました。