I tempt you into loving.

 

 

何と、僕と美作武雄が恋人として付き合い初めてから三ヶ月も経っていた。

 

「なぁコータロ」

 

お茶入りのペットボトルから口を外した美作は、フイに僕を呼んだ。

学校帰りのデート。

これが僕達の日課となっている。

時間は僕の塾が始まる6時までの約一時間。公園の時もあればファーストフードの時もある。

ま、その 日によって違うんだけど、だいたいはこの二つと決まっていた。

「俺達ってさ〜」

「うん」

今日は公園デート。

ベンチに座ってはお菓子を摘みながら話すだけ。

ただ、一緒にいるだけなのだ

美作は背もたれに深くもたれ、両腕を大きく背もたれにかけた。

僕と彼の距離が近いせいか、…何だか僕、抱かれてるみたい。

「付き合って三ヶ月も経つんだよなぁ…」

「うん、そうだよ。」

何でいきなりそんな事を言い出すのかと思い、少し上半身を掲げて美作を心配な瞳で見てしまう。

「…まだキスも数えるだけでいかしてないよなー。」

思いもしていなかった話題に、持っていた缶ジュース(ホット)を落としそうになった。

ぼっ、僕は、その手の話、苦手なんだよ!!

「キス以上のこと、してーよー!」

…率直な意見。

「で、でも…」

「でも?」

美作は僕の意見を待つ感じで、膝に腕をおき指を組んだ。

でもって、そのままの姿勢に照れくさそうに僕を見る。

何か答えなければいけない!と考えてると…

「はっくちょん!!」

予想外のくしゃみが出てしまった。

しかも何だ?はっくちょんって…。

「あー、もう。マフラーしてねーから可愛いクシャミが出るんだ。ほら。」

美作は自分がしていた深緑のマフラーを優しく僕に巻いてくれた。

巻き終わっても僕から離れようとはせずに、まだ顔が近くにあり、コツン と額に額をぶつけた。

「…俺、お前と付き合って…いや、付き合う少し前からコータロがオカズなんだ。
そろそろ我慢も限界…かもしんね。」

オカズって、ご飯に出てくるアレじゃなくて、夜の…って事だよね??

頬を紅く染めては恥ずかしいのか、視線を合わせてくれない。

「それにコータロ、この頃俺の事物欲しそうに俺のこと見つめるから、授業中とか、やばい…」

「えっウソ!」

そりゃちょっとは授業中に余所見はしてるけど…まさか気づかれてたなんて…

「ほんとー。ってかこの場で押し倒したい。」

「い、今はだめ。」

塾があるし、しかも外。

「じゃあいつならいいんだよ。」

恨めしそうに拗ねるその表情、うん、年相応って感じだ。

「土曜…日??」

平日はほとんど塾が入ってるから、中々遊べないからフと思い浮かんだ曜日。

それを何となく口に出してしまった。

「っしゃぁ土曜日だな。絶対約束!ドタキャンなし!俺んちでしようぜ!」

水を得た魚のようにいきなり飛いあがったと思いきや、いきなり僕に抱き着いて来た。

「…わっ…わっ…」

僕より少し大きな体。

抱きしめてもらうと安心する…。

人肌が恋しくなるって、こういう事を言うのかな?

「じゃぁあと二日。俺の夜のオカズを頂きます。」

いきなりキスをしてきて戸惑ってしまうけど、やっぱり受け入れてしまう。

してみてわかったんだけど、キスってドキドキするんだね。

「ジャスト5時45分。塾まで送って行ってやる。チャリに乗って。」

何故かいつもよりスピードが出ていた。

「あーー!コータロ!好きだぁぁ!!!」

ま、理由は明白なんだけどさ。

…土曜日…何とかなるだろぅと思っている僕であった。

 

         END

 

**あとがき**
はいはい。コレの主人公は「空と携帯と君と僕」の子たちです。
何か、続きを書きたいなぁ…とずっと思ってたので。
高校生同士っていいですねvv若いって素晴らしい(笑)
鯉のお話の高校生カップルは色んな経験をして欲しいです。
しょうむない事で泣いたり、笑ったり。
そんなお話を書いていきたいですね。