ピロートーク〜こんなに君が好きなのに〜

 

「あいつらも世話が焼けるな、優。」

「そうだね。さっさとくっつけばこんな事にならなかったのに。

週末の金曜日。同室の瀬川優、瀬川雅は先日のことを話していた。

先日のこと、それは共通の親友二人がめでたくゴールインしたのだ。

「で、雅。何か謝ることない?」

「え…?謝ること?別にないよ。」

「誰がこの口でハルにキスをしたんだよ!」

この口、とはもちろん雅の唇。唇をさして優は恨みがましく睨んだ。

「だってアレはイタルが見ていたのに気づいて、からかってみたくなっただけ。ま、その結果、恋は成就したんだし、いいじゃん。」

これだから告白はされた事があっても、した事のないやつは…と優は思ったが口には出さなかった。

同じ双子なのにどうしてこうも違うのだろうか。

優は名の通り優しくて、人が頼ってきたらムゲに断れない天使タイプ。

雅はその存在だけで艶かしく、場数を踏んでる少々意地悪な子悪魔タイプ。

「もうしないでよ。」

「はいはい。」

自分も違う奴とキスをしてヤキモチを焼かせてやろうか、なんて考えるものの、実行には移せない。

例えキスだけでも好きな奴と以外はしたくはないのだ。

「くしゅんっ」

二人で夜のお楽しみをした後、喚起の意味もあり窓を開けていたのだ。

「あ、ごめん。俺タバコすってるから。閉めてストーブつけるわ。」

「うん、ありがと。」

鼻をすすり、自分のか雅のかもわからないほど使ってるカーディガンを羽織る。

「でも俺が本気で好きなのは優だけだし。」

「そんな言葉に騙されない。何人に同じこと、言ってるのやら…」

後ろから抱きすくめられ、雅は優自身に触れた。

「あっ…」

「優だけだって…。優の綺麗な黒髪に綺麗な顔、俺大好きだよ…。前から思ってたけどしなやかな筋肉してるね。

…剣道してるから?」

耳たぶを甘噛みされて、優は雅にしがみ付くほど感じてしまった。

「な、んだよ…。お前、ナルシスト…?」

「かもね。…じゃあ、第二ラウンド、行きますか。」

雅は優の返事を聞く前に口を奪い、甘美の世界へと誘い込んだ…。

 

                       END

  

 

**あとがき**

優×雅ではなく、雅×優です。…念のため。